5月1日
長い一日。
まとめるならば、
・スリランカ人、やさしいね。
・スリランカ人、フレンドリーだね。
・野犬、怖いね。
バンコクを離れ、スリランカに向かう。AM7:00にバンコクを発つ。
Air Asiaで3時間のフライト。
AM9:00にスリランカ・バンダラナイケ空港に到着。
空港からの景色を見て、直感した。
この国は、すばらしい。
海、熱帯の植物。湿地。畑。
フィリピン、タイに増して、南国要素がつよくなる。
東アジアと違う、自分にとってまぎれもない外国。
空港。空港は、ひとまず、飛行場施設として機能しているだけで、なんの意匠も装飾もない。
空港をでると、カラッと熱い日差し。
ニゴンボ付近のホテルを予約していたために、ひとまずニゴンボへ向かう。
しつこいタクシーの客引きは無視。
ひとまず、
北に向かおう。歩いて。
しかし、進んでも進んでも、景色は変わらず、駅はおろか、家すらもない。
ゴミもない。しずかな、しずかな一本道。
途中、トゥクトゥクが僕の脇に止まり、乗っていかないかと誘うが、断る。
歩き続ける。炎天下、バックパックを担いでの移動は、やはりこたえる。
さっきのトゥクトゥクに素直に乗ればよかった。
とか、おもってたら、バン車が僕の脇で止まる。
20代の若者。
「どこに行ってるんだ?」と青年。
「さぁ。ひとまず駅に。」
「駅?この方向にはないよ。
ひとまず、乗りなよ」
普通ならば、決して乗らないが、暑さのあまり乗った。
青年はたしかサットと名乗った。25歳ぐらいといってたっけ。
あと一人、同年代の青年。名前はよく聞き取れなかった。
ひとまず、駅まで送ってくれるそうだ。
わざわざ、彼らがはしってた方向と逆方向に車を走らせる。
これは、お金をあとでとられるパターンだなーー、と思った。
まぁ、いいや、
10分ぐらいの車内だったと思う。
「名前は?」
「年齢は?」
「結婚しているの?」
「タバコ吸う?」
いろいろ聞いてきたが、彼らは非常にクールで、外国人をめずらしそうに思っているようでもなく、
好奇心バリバリなかんじでもなかった。ただ会話は絶えず。
駅に着いた。
ここが駅…?と思うほど、草むらの中に小さな小屋と線路がのばされているだけ。
ありがとう。と青年たちにいって別れをつげようとする。
しかし、「切符を買えるのか?買い方わからないだろ。」という。
正直、もうこれ以上お世話にはなりたくなかったが、確かに買い方がわからない。
彼らも車をおりて、一緒に駅まで。
なんか、駅員と話してた。
サット:「今日は、もうニゴンボ行きの列車はないそうだよ」
まだ午前中、11時だけど。。。
サット:「どうするの?」
僕:「えーと、・・・・ どうしたらいいんだろ・・・」
サット:「バスで行くしかないね」
僕:「あー、バス、、ね。・・・。」
サット:「バス停までおくるよ」
結局、また彼らの車に乗り、バス停まで送ってもらうことに。
5分ぐらいでバス停に着。
「ありがとう!助かった!!」
お礼を告げて、お別れをいう。
しかし、
サット:「どのバスに乗ればいいかわからないだろ?」
僕:「・・・、うん。」
旅行の移動でなにが難しいかというと、バス移動である。
どのバスに乗ればいいか、
料金システムはどうなのか、いくら払えばいいのか、
どこで降りるのか。
何より、どのバスに乗ればいいのか、、それが一番の問題である。
のってしまえば、どうにでもなる。
彼らと共にバスをまつ。
途中、サットがお金を僕に差し出してきた。
「小さなお金を持ってないだろ?」
サットはどこまで、気が利くのだろうか。
小さなお金を持っていたので、断ったが、
いつお金をせびらるのだろうか、とヒヤヒヤしていた自分には驚きだった。
バスはすぐに来た。
「これに乗れ!」
満員のバスに、強引に乗りこむ。
ひしめき合う人の中に、自分の立ち位置を見出すのも大変である。
バスが発車する。
ごっちゃになった人の隙間から、サットたちの姿を探す。
かすかな隙間からみえたのは、彼らの後ろ姿。何事もなかったように帰って行った。
結局、まともにお礼すら出来ず。
彼らは、クール。僕のために20分ぐらい時間をさいたにも関わらず、
まるで当たり前のことをしたかのよう。
自分が、もし彼らの立場で、外国人を助けたならば、
「なんて自分はいいひとなんだろう、親切だなぁ」と思うとおもう。
しかし彼らの後ろ姿には、そんな気持ちは微塵も感じられない。
素直にかっこいいと思った。
そんなスリランカの幕開け。
バスの運転は荒い。揺れる、揺れる。
僕のバックパックが後ろの老人の女性に顔にあたる。
狭い。狭い。ごめんね。
どこで降りたらいいのか、わからない。・・・
と、思ってたら、終点だった。
ニゴンボ駅着。
すこし賑わってる。
トゥクトゥクで、ホテルまで。
まだ、通貨スリランカルピーの感覚になれてないため、運転手が掲げた金額がぼったくりだと思った。けど、後で冷静に計算すると、やや高めではあるものの、ぼったくりではなかった。
ホテル着。
たしか、セイロニカ・ビーチ・ホテル
6部屋ぐらいが並ぶモーテル風の建物。
部屋に面した大きな中庭。
そして中庭は、ビーチにつながる。
部屋こそ、ぼろいが、
ロケーションは最高。
シャワーを浴びて、一休み。疲れた。
しかし、この時点でも、まだ午後2時。
1時間ぐらい寝たので体力も回復。
そもそも、このニゴンボに特に用はなく、1日目の宿だけのために来ただけ。
近くにはニゴンボ・ラグーンといわれる、入り組んだ入り江、湿地帯があり、
植物的に、また生物的にも貴重な、なんやらかんやらがある。
時間があるなら、ゆっくりボートをチャーターしてバードウォッチングとかもいいのかもね。
自分は歩いて、ラグーンまで行く。
行き方も知らないけど、海岸沿いを歩いてたら、なんとか着くだろう、と思った。
海岸沿いは、漁師町だけあって、そこそこ賑わっていた。
魚を干していたり、市場があったり。
そもそも、「ここから、ラグーン」です。という境もないんだけど、たぶん、着いた。
別に、特に面白いものはなかった。
しかし、面白いのは、人々である。
そんなに、外国人が珍しいのであろうか。
「Hello!」
「Where are you going?」
皆が、話しかけてくる。
子どもたちは、陽気に声をかけてくる子もいれば、照れながら声をかけてくる子もいる。
座りなよ、すこし話そうぜ!と声をかけてくる。
座って、すこし話してみる。
「何歳なんだ?」
「仕事してるのか?何の仕事だ」
「結婚してるのか?」
してない―「なぜだ?」
「兄弟はいるのか?」
姉がいる―「結婚してるのか?」
「親は何の仕事をしてるんだ?」
いろいろ聞いてくる。
途中、一人のおばあさんから声をかけられ、こっちに来い、という。
玄関ポーチみたいなところに行くと、僕の為に、小さな椅子を出してきてくれた。
おばあさんと、少女が2人。
座って、少し話したけど、なんかすぐに会話が詰まる。
おばあさんは英語できなかったので、少女が通訳がわり。
「おなか空いてない?」
「んー、空いた!」
「何か食べる?」
ほんとにおなか空いてたので、しめたと思い
「食べる!」
と答えた。
でも、彼女たちの微笑みだけで終わった。
何にも持ってきてくれなかった。
意志の疎通の失敗
歩いていると、大きな川に出た。
川にかかった橋で、若者たちが川に飛び込んでいる。
僕にとって、なんか若者たちは怖いので、避けようとしたが、声を変えられる。
ジェスチャーで、「お前も飛び込めよ!!」と言ってる。
「無理無理!」と笑顔で逃げる。
市場の男性が声をかけてくる。
28歳、名前は難しくて忘れた。
なんか、いろいろ聞いてくる。
自分が21歳といったら驚いてた。
タバコを差し出して「タバコは吸うか?」と聞く。
いいや、吸わない―「じゃぁ、クスリ、マリファナは?」
自然な流れで聞いてくるから、コワイ。
「はは、吸わないよ」
「それはいいことだ。じゃぁ、酒は?」
「少しね。飲むよ。」
「そうか、じゃぁ、今日、うちに飲みに来ればいい!!」
これがこの国の距離感。
「ありがとう、でも行かなくちゃ」といって断った。
「Hello!」
どこからともなく声が聞こえる。
おそらく、家の中から声をかけているが、僕には姿が見えない。
とにかく、みんな声をかけてくる。
そんな雰囲気で、僕は満足して、ホテルに帰ろうとする。
ひとまず、海岸沿いを北上すれば、ホテルに着く計算だ。
ひとまず、ビーチにでれば大丈夫。
しかし、いままであんなにあった海岸がなぜか見えない。
これは迷子だ。
迷い迷い、なんかいよいよ入り組んだところまで来てしまう。
そんななか8歳ぐらいの少年が、声をかけてきた。
「どこにいくんだい?」
えーと、ホテルに行きたいけど、そのためにはビーチを・・とか、考えていると、少年は、僕が質問を理解していないと思ったようで、再度、「どこに行きたいの?なにしてるの?」と聞いてきた。
答えをせかされた僕はひとまず、
「ビーチ」と答える。
少年は、「ビーチ?」といぶかる。
ビーチに行きたいと思っている観光客が、こんなにも入り組んだ場所にいるのはなぜだろうか、と感じたのであろう。
「もしよければ、ぼくが案内するよ!」
僕は彼に案内をお願いすることにした。
彼の名前はサントス。
すこし歩くと、ビーチについた。
ビーチといっても、森の中の切れ間に海がすこしひらけたところだ。
これは海岸沿いをつたって行くこともできなそうだ。。
彼は、流暢で聞き取りやすい英語でいろいろ話してくれた。
地元の漁師の話、伝統的な漁の方法、、、なんかいろいろ話してくれてたけど、7割はわからんかった。
こんな少年が、母国語と英語を使いこなしている…。少々ショックを受けた。
しかし、話し方は、一生懸命伝えようとする、子供らしい話し方で可愛かった。
「あなたはBuddist(仏教)?」
と聞いてきた。
「違うよ」
「じゃぁ、クリスチャン?」
「んー、Jehovah's Witnessて知ってる?」
「知らない」
「聖書を読んで、勉強してるんだよ!」
8歳の子供が、宗教に関心を持っている。日本ではありえない。
歩いていると、彼の家に着いたようで、じゃぁここまで、バイバイ。と、お別れ。
「Santos, Thank you , You are nice guide!」
で、結局はまだ迷子なわけで。
歩いていると、トゥクトゥクのおっちゃんが声をかけてくる。
「乗らないか?」
まだ、時間もあるし、もう少し迷子を楽しもう。トゥクトゥクに乗るほどでもない。
「大丈夫、結構です」
「乗れよ!!」
しつこいなぁ。
「お金ないから!」
「大丈夫、ほらいいから乗れよ!」
言ったな?一銭も払わんぞ?
そしてトゥクトゥクに乗りこむ。
4,5分走ってたら見覚えのある道に出た。
「ありがとう!ここでおろして!」
「はいよ。じゃぁねー」
ほんとにお金、要らなかった。
なんなんだろね。一体。
見覚えのある公園に出て、来た時の記憶をさぐり、道を進む。
しばらく歩いていると、またさっきの公園に出る。
うそだろ、、今度は公園からの違う道を進む。
・・・また、さっきの公園だ。
マンガに書いたような、迷い方をして、すこし笑えた。
近くにいたおばさんが、僕が行ったり来たりしているのをみて、笑ってた。
これはいよいよ、やばいよな、、と思いながら、また適当に道を進んでたら、
今度こそ見覚えのある道にでる。
やっと帰れる。
ビーチを歩いてたら、
襲われた。
野犬に。
しかも5,6匹。
しぬほど怖かった。
僕は海を背に、犬と格闘。
おびえたら、ますます犬はつけあがる。
いっても、ここで取り乱さないほどの強靭な精神力は持ち合わせていない。
ビビりまくった。
砂を蹴ったり、声で「う゛ぉいっっっ」みたいな意味不明な声をあげて威嚇したりして(マジ)、
海岸をたたかいながら平行移動。砂浜から岩場になったところで犬は諦めた。
もう足はびちょびちょ。
背中に抱えたカメラが入ったカバンはかろうじて無事だった。
帰りの道中にも、当然、野犬はいるわけで、びくびくしながら帰ってた。
途中で、なんか兄ちゃんから、なぜ靴と足元が濡れてるんだ?と聞かれた。
僕は、犬から襲われた、と言おうとしたけど、「襲われた」の単語が出てこず
「ドッグス、、メニ―ドッグス、、バウバウ、トゥー ミー」
と言ってた。自分が「バウバウ」、と言ってたのは、覚えてる。馬鹿だよねー。恥ずかしい。
冷静に考えても、なぜ濡れてるのかの質問に対して、「犬から襲われて」と言っても答えにならないよね。
無事にホテルに到着。
非常に非常に長く感じたけど、まだ夕方4時半ぐらいで、びっくりした。
すこし寝て、夕方はサンセットをホテルに面したビーチで見ようと、思ったのだが、そのビーチで現地の若者がバレーで遊んでる。日が沈む写真を撮ろうと思ったのに、、と思ったけど、逆に、沈みゆく夕日を背に遊ぶ子供たちの写真が撮れた。なかなか、いい感じで。
スリランカの西海岸のサンセットは美しかった。
真っ赤にそまる鮮やかな写真のような日没ではなく、オレンジとグレーのどこか渋さがある日没。
日が沈んで、、ディナー。
ホテルの母屋のほうで。メニューとかはないので、何を頼めばいいかわからなかった。ホテルの人がいろいろ選択肢を挙げてくれたが、聞き取れたのが「ヌードル」だけで、「ヌードル」を頼む。
なんか、ビーフンチックなすこし辛い麺。味はそこそこ。
部屋に戻り、シャワーを浴びる。
ん、ここはお湯がでないのか、、、しょうがないな、、、と思って水でシャワー。
そして、シャワーを終えようと思った最後らへんで、やっとお湯がでる・・・。
先ほどの野犬の恐怖をおもいだし、Wikipediaで狂犬病を勉強。
一度、発症すれば、99.99%死亡するんだってね。
こわい。
しかも、感染経路は犬に限らず、猿、猫、リスやネズミ、、、なども、可能性はあるらしい。
もう、動物という動物が怖くてたまらなくなる。
そんなことを考えながら眠りにつく。